夏休みの旅先、どうしよう
かと考え始めたのは5月頃。
夏休みは毎年涼しい長野に行くことが多かったのですが、1週間のお休みなので、久しぶりにひとりで海外に長めに行くのもいいな~と地図をぐるぐる……
ずっと行きたかった中央アジア・ウズベキスタンにしよう!と考えて一か月ほど調べていたのですが、「夏は40度を超えます」という衝撃的な一文が目に!
……暑すぎる……今年の日本も絶対暑いのに……昼間はホテルにいるしかできない……
ということで涼しい場所を求めて、今年の夏は憧れのセイロン島・スリランカ!に行くことにしたのでした。
スリランカに決めた理由
・涼しいらしい
・女性ひとりでもわりと治安がいいらしい
楽しみなところ!
・ゾウを見たい!
・歴史が好きなので、遺跡をたくさん見たい!
・乗り物が好きなので、紅茶畑を走る列車に乗りたい!
不安なところ!
・辛い物が食べられない!!!!!!!!!!!!!!!
(ちなみに英語力は、TOEIC700-850くらいにあるあるの、「聞き取ることはできるけれどできるかぎり自発的には喋りたくない」くらいです)
羽田から17時間
お休みは平日5日間。せっかくの連休、フルに使いたい!ということで、旅はなんと前週金曜日の夜からスタート!
仕事を終えてそのまま羽田空港に向かいます。
空港は外国の方も多くてかなりの人出。
今回、別切り航空券かつ乗り継ぎ時間が短すぎて荷物が預けられず、しかたなくバックパック旅だったのですが、なんと、7kg制限のところ10kg余裕のオーバー……!
預け荷物買ってください……と言いかけたグランドスタッフさんに慌てて乗り継ぎのことを伝えたところ、眉を下げて
「服とか出して着られるだけ着れますか……」
……ということで、ベンチに座る外国人カップルに微笑まれながら慌てて上着を2枚着て、ズボンを重ね、腰にiPadを差し入れ……なんとかカウンターを通過したのでした……。
23:50発のエアアジア、クアラルンプール行き。30分ほど遅れて出発。機内は満席。
機内の広告はカザフスタンでした。カザフスタンも行ってみたい。雪山の写真がきれい!
風の問題か?出発が遅れたのにほぼ定刻6:30到着。
トランスファーで初めてのマレーシア。
今回は別切り航空券扱いだったため、いったん出てから再チェックイン。導線はとてもスムーズ。
(実は海外旅行はかなり行っているものの乗り継ぎは人生初!だったので、めちゃめちゃ緊張していたのでした)
空港に着いた瞬間、得も言われぬスパイスの匂いがして感動しました。中華系ともカレーとも違う、めちゃ不思議な匂い!
約2時間の乗り継ぎ待ち。
ネットで見ていてずっと気になっていたカレーパフでこの旅一食目。生地は層になっていて硬いパイみたいな感じです。カレーのスパイスは薄め(空港だから?)
クアラルンプール出発は定刻。すでにかなり蒸し暑い空気。
到着!常夏の島
現地時間9:40にスリランカ・バンダラナイケ国際空港到着です!
ここは首都機能のあるコロンボから35km、日本から行く場合の基本の窓口。
(スリランカの正式な首都は、1985年にコロンボの北10kmにあるスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテに移りましたが、遷都はなかなか進んでおらず、事実上はコロンボが首都機能を保有しています)
クアラルンプールで慣れたのか?あまり匂いは感じず。
バンダラナイケ空港は出発と到着のロビーが分かれておらず、ロビーは雑然とした印象。
空港に降り立つと、さっそく仏像がお出迎え。
なおスリランカでは、仏像を「背にして」写真を撮ることはタブーとされています。(仏像を背景にピース!みたいな写真はNG)
空港からしっかりと注意書きがありました。
入国の際は、2024年7月現在、観光ビザを取得する必要があります。事前にオンラインで申請・決済可能(30ドル)。
ビザ承認メールを印刷した紙を見せれば、入国はスムーズでした。
入国してまずは換金。スリランカルピーは現在日本では換金できないので、現地での換金が必要です。
2024年7月時点では1日本円がおよそ0.51ルピー。1000ルピーが500円、で、計算が簡単でラッキー。
各ガイドブックでは、空港でおおよそ換金して残りは少しずつATMで、とのことだったので、私もそうしました。
空港には3つほど銀行が並んでいましたが、レートはどこもほぼ変わらず、いちばん混んでいたバンク・オブ・セイロンに。
係員さんがとても親切で、領収書をもらい忘れたらわざわざ空港内を10分くらい探して届けに来てくれました。バンク・オブ・セイロンはATM出金手数料も無料なので、このあともATMで二度ほどお世話に。
※帰国時に残りを日本円に変えられるか確認しましたが、3銀行のうち2つは不可、1つも日本円があるだけ(そのときは1万2千円分)。換金しすぎにはお気をつけてください。
いつもは日本でeSIMを買っていくのですが、現地空港が一番楽だとどのブログでも書いてあったのでそうすることに。
空港の出入り口側に、2社ほど通信会社の窓口が並んでいます。私はスリランカ最大の通信会社と聞いたDialog社にしました。実際に現地でも、お家にDialog社のアンテナをつけているお家が多かったので、ユーザー数は多そう。今回は8都市をバスと列車で周りましたが、どこも電波は良好。
20GB、30GB、50GBがあり、それぞれ通話もついています。(何分間分はわからなかったのですが、私は滞在中トータル30分間くらい使いましたが問題なし)
20GBで750円ほどのプランを選びました。係員さんがSIMカード入れ替えまで対応してくれます。
バスでアヌラーダプラへ
現金とインターネットを両手に手にし、この旅最大の難関、バンダラナイケ空港→アヌラーダプラに臨みます。
アヌラーダプラはコロンボから200kmほど、スリランカ中部の最北にある街。
かつてはシンハラ王朝の王都でもあり、世界遺産に指定されているこの街は、もちろん一大観光都市。
……なのですが、調べても調べても、バンダラナイケ空港からの直通の行き方が出てこないんです!『地球の歩き方』先生には一度コロンボに出ろ、と言われるのですが、方角がまったく違ううえにコロンボ周辺は渋滞がひどいそうで、大幅なタイムロスが予想されます……。
ということで、なんとか検索に引っかかってきた”途中で乗り換えればバスで行ける”という方法を試すことに。
空港のTourist Informationで聞いたところ、この
「Abariwatta Bus Stand」
からアヌラーダプラ行きのバスが出ているとのことだったので、そこを目指すことに。
(私が読んだブログとは違うバスターミナルなような気がしたけど、お姉さんを信じて)
ちなみに、念のため他にもガードマンさんと警察官、合わせて3人に聞いたところ、3人とも違う回答が出てきて不安しかありませんでした。
(そのあともだいたい3人に聞いて3通りの道が出てきたので、スリランカでは「3人に聞け」ということわざがあるかもしれない)
空港を出て前の道は、空港近くらしい綺麗な片側4車線の大通り。(こんなきれいな道はこのあと他に見ませんでした)
Tourist Informationの方にはトゥクトゥク(2輪タクシー)を拾え、と言われたのですが、この道にいるトゥクトゥクはみなさんかなりボッタくりそう……
(「メーターある?」と聞いたら「No Problem!」と返されました。まったくノープロブレムではない)
しかたなく、排気ガスにまみれながらバックパックを背負って25分ほど歩きます。
Googleマップは路地裏を何度か曲がれ、と指示してきますが、この大通り沿いにはずっと綺麗な歩道がありました。排気ガスだけ我慢できればまっすぐ進んだ方が速いです。
気温は32℃ほど、暑いですが、湿度が低く風が涼しいので、日本よりずっと過ごしやすい。
道端のフェンスにリス!このあともリスはよく見ました。かわいい。これは『地球の歩き方』に載っていたスリランカオオリスではなく、たぶん普通のリス。
いっぽん路地に入ると、いっきに下町っぽい感じ。
無事にバス停に到着。
ネットで読んだ記事ではバスターミナルには切符売り場があるようなことが書いてありましたが、見つからず。
初めに聞いたおじさん運転手集団には、「まずコロンボに行け!このバスに乗れ!」と確信をもって言われましたが、どうしてもコロンボに行きたくなかったので、ちょっとトイレ行ってから……と告げて反対側に。
次に入り口付近の売店で聞いてみることに。ひとりだけ英語の話せる若いお兄さんが、いろんな人に聞いてくれて、「そこにいるバスで72番バス停で乗り換えて!」というので、こちらを信じて乗ってみました。
バスは日本のより小さめ。みんなカラフル。
私が乗り込んだときは前のバスが出たばかりだったのか、誰もいませんでした。
30分くらい待ったかな?どんどん乗ってきて、最後には満席でした。
でっかいスピーカーから爆音で音楽が流れています。めちゃいいリズム。
どのバスも爆音BGMだったので、耳が弱い方はノイキャンイヤホンとかあった方がいいかもしれません。私はかなりノリがあってどの曲も楽しめました。先祖にスリランカの人がいるのかもしれない。
満席になったころ、ようやく運転手さんが。
ここでまだ不安だった私は、運転席までダッシュし、「アヌラーダプラ行きに乗り換えたいんですけど!!」とGoogle翻訳を見せつつ熱く訴えます。
(まじでちょっと鬱陶しそうだった)運転手さんが、検札係を呼んでくれ、「72番じゃなくて70番で降りろ」とのこと。やっぱり3人に聞かないとダメなんだ……。
スリランカのバスはどれも検札係の方が乗っているので、その方にどこで降りるか熱く伝えておくと呼びに来てくれます。安心のシステム。
できれば「アヌラーダプラ」ではなく「アヌラーダプラのどのあたり!」まで伝えておくと、一番近くで下ろしてくれて安心です。
70番で下ろされるときにも、検札係さんがバス停にいたお客さんに「こいつアヌラーダプラ行きに乗るから!」と申し伝えてくれました。
バス停のお兄さんも優しく、「アヌラーダプラ、OK」と言ってくれて一安心。
大通りにある70番バス停で待つこと15分、アヌラーダプラ行きバスが到着。行き先の書かれたシンハラ語はまっっったく読めませんが、お兄さんがバスの検札係さんに伝えてくれ、私自身でも検札係さんに3回「アヌラーダプラ?!」とでかい声で聴き、無事に!アヌラーダプラ行きに乗れたのでした。
ここからはおよそ4時間半。
どうやらコロンボを北上する道の整備が整っていなく、スピードが出ないよう。
バスはだらだらと市街地を走り続けます。バス内は平和。現地の人はうとうとどころか爆睡している人も多く、治安も良さそうでした。
途中のバス停では焼き菓子や揚げ菓子を売りにおじさんが乗ってくるので、お腹が空いても安心。水を売りに来てくれた人はあまりいなかったので、水は持ち込んだ方がいいかも。
途中でトイレ休憩もあり。(とはいえ70番バス停から3時間以上走り通しだったので、トイレ近い人はつらいかも……)
休憩所では野菜や果物を売ってました。
私はトイレ行きたくなったらどうしよう、という緊張感であまり水も飲めず。
でも隣の小学生くらいの男の子がお話してくれたり、みんなすごく親切でした。
中北部の街 アヌラーダプラ着
すっかり午後も半ば、16時ごろ、アヌラーダプラに到着。旧市街エリアで下ろされました。
『地球の歩き方』では新市街がメインターミナルのように書かれていましたが有無を言わさず下ろされたので、観光客はみんな旧市街で降りるのかも。
アヌラーダプラの16時はまだまだ暑い。でも、風はカラッとしていて気持ちいい。
とりあえず歩いてホテルを目指します。
途中見かけたお店で買い食い。(トイレ問題を恐れて、空港からここまでほぼ飲まず食わずだったので……)
この三角のやつを『地球の歩き方』で見た気がする! という適当な記憶でひとつ注文。
このお店、かわいかったのが、いくら?と聞いたところちょっと言い淀みつつ「100ルピー」と言われたので素直に100ルピー札を渡したのです。
ところが最後に英語ではなくシンハラ語で「ストゥーティ!(ありがとう!)」と伝えて立ち去ろうとしたところ、慌てて呼び止めて20ルピーのおつりをくれました。
ぼったくり慣れてないんですね。かわいい。シンハラ語を聞いて良心の呵責を感じてしまったのだろうか。
そんな平和な気持ちでかじったのですが、これが、これが……信じられないくらい辛かった……!
中は野菜を炒めた?ものだとも思うのですが、めちゃくちゃ辛い……南インド料理系の辛さです……
日本の辛いとは違って、喉の奥にガツンと来る感じ……スリランカ1食目がこれ……心折れる……
半泣きになりながら、生地部分を必死にむしって食べました。生地は美味しかった。冷めたパンって感じ。
ホテル着
バス停から徒歩20分ほど、大通りを歩いてホテルに到着。
今夜の宿はwhy not palaceさん。
実は3日ほど前に、もともと取っていたホテルからキャンセルの連絡が来て慌てて予約したのですが、綺麗なホテルでした。というかまだ造り途中なのでは?という箇所がたくさんあった。
キュートなおじさまふたりが経営? 右のおじさんが、トゥクトゥクを呼んでくれたり、自転車を貸してくれたり、親切にしてくださいました。自転車もわざわざタオル持ってきてきれいに磨いてくれたし。
お部屋はめちゃくちゃ広々。
たしか500円くらいでクーラーが付けられた気がします……クーラー利用をお願いするとリモコンを持ってきてくれる感じ。
ホットシャワーは弱めですがしっかり出ました。バスタオルあり。コンセントあり。
待ってろ!スリランカカレー
この日の予定では、部屋に荷物を置いたらトゥクトゥクで近くのミヒンタレーという街に行って夕日を見る予定でした。ミヒンタレーは夕日がきれい、と聞いたのと、アヌラーダプラ観光を翌日朝の涼しい時間から始めたかったので。
ところが、ホテルのおじさまにトゥクトゥクをお願いしたところ、今日は来られない、明日朝にしよう、と。
じゃあ私は自分で外でトゥクトゥクを探すけど……と思いつつ、「朝日がいいから!」というおじさまの熱心さ(たぶん本当はマージンへの熱意)に負けて明日にすることに。
ということで、この日はこのままアヌラーダプラでゆっくりすることに。散歩がてらお夕飯を食べに出ました。
おじさまが貸してくれた自転車、綺麗に拭いてくれたけど、ペダルがめっちゃ曲がっていた……。
自然いっぱいのお花屋さん。
Googleマップの高評価を見て辿り着いたのはこちらのレストラン。おそらくゲストハウスの一角かな?口コミでは外国のお客さんが多いようでした。
お店の方はみんな親切!
なのですが、大通りから入っていくと野犬がずっといて、しかもめちゃくちゃ吠えてくる野犬ですごく怖かった……
スリランカはどこにでも野犬がいましたが、ここの野犬が一番怖かったです。向かわれる方はお気をつけて。
チキンかフィッシュを選べるシステムでした。ちゃんと「辛くしないで」もOK。
15分ほど待って出てきたのが、この豪華なカレー!
どれもめちゃめちゃ美味しかったです!じゃがいもと、右の、サツマイモ?ちょっと甘みのあるカレーがとくに好きでした……。チキンはちょっとドライかな。
あと左の、なんかわからないぜったい美味しくない乾いた草がめちゃくちゃ美味しくて怖かった。なんか信じられないくらい出汁が効いていました。見た目のイメージと違いすぎる。こんなのおかしい。
軽く2人前ある量でしたが、朝からまともに食べていなかったのでほぼ完食。すごく満足でした、おすすめ。
帰りにお水を買ってホテルに帰宅。
スリランカのお店の冷蔵庫はこんな感じ。乳製品が豊富でした。
ホテルに戻ったところ、明日のトゥクトゥクの運転手さんが、わざわざ待ち合わせの時間を伝えに来てくれていました。
ミヒンタレー行きのトゥクトゥクチャーター代は4000ルピー。
「明日は5:15集合!」と言われてかなりビビったものの、よく考えると時差が+3なので、日本時間では8:15。いけるかも。
(スリランカのひとは朝方なのか、このあともかなり早い時間に観光がスタートすることが多かったのですが、むしろ時差的にはちょうどよかったかもしれません)
1日目の感想
・とりあえず無事に乗り継ぎできてよかった
・アヌラーダプラにも無事につけてよかった
・バスで漏らさなくてよかった
・辛くないカレーもあってよかった!!!!!